【LGBT+】絶対にアウティングをしてはいけない理由

こんにちは!今年もプライド月間がやってきました。

今年は同性婚訴訟や選択的夫婦別氏制度など、国としての制度の在り方が注目される年になるでしょう。

さて、今回はプライド月間ということでジェンダー問題、特にLGBTに焦点をあてた記事として「絶対にアウティングをしてはいけない理由」を解説します。

この記事の目的

この記事は、LGBT当事者を含め、全ての人々がお互いの価値観を尊重し合える世の中に少しでも近づけることができたらいいなと思い、執筆しています。

また、この記事では、性的少数であることを、代表的な呼びとして用いられる「LGBT」を使用します。文章中でLGBTの者を示すときは、「LGBT当事者」という表現を使用します。

アウティングとは

アウティングとは、「他人のセクシャリティ(特に、性的指向や性同一性に関する事項:例えば、ゲイ, バイセクシャル, レズビアン あるいは、トランスジェンダーであることなど)に関する情報を、LGBT当事者本人の了解を得ずに勝手に第三者に暴露すること」をいいます。

具体例を示すと、次のようなシチュエーションが代表例です。

Aさん
Aさん

〇〇さんって、ゲイなんだって!

※アウティングの一例

もちろん、LGBT当事者の本人が、事前に許可していたりとか、そういった場合はアウティングにはなりません。

アウティングにもいろいろある

他人に無許可で暴露することをアウティングと定義されますが、アウティングにも様々なケースがあります。

1つ目は、LGBT当事者に対する配慮が一切ない場合。つまり、その話を単なる「話のネタ」として取り扱います。アウティングしている本人には、悪意はないかもしれませんが、これはとんでもないことです。

2つ目は、LGBT当事者に対して配慮をした場合です。こちらは難しいので、次の例で示します。

とある企業の事業場において、Bさんは、同僚からトランス女性であることをカミングアウトされました。

Bさん
Bさん

〇〇さんは、トランス女性だそうです。女性用のトイレの使用を認めるなどの配慮は社内規定を新設するなどしてできますか?

上司A
上司A

うーむ…それはどうかなぁ

このケースの場合、Bさんは、その同僚から許可を受けていなければ、必然的に上司Aに対してアウティングしたことになってしまいます。

もちろん、Bさんは社内でできる限りの配慮ができないか相談したまでですが、上司Aが必ずしも偏見や先入観を持っていない人だとは限りませんし、後々同僚とトラブルになってしまうかもしれません。

このように、単にアウティングと言っても、その文脈や内容からして、様々なケースが考えられます。

後者のケースでは、LGBT当事者に事前に了解を得て行うようにしましょう。

話のネタとしてアウティングすることは絶対にしてはいけない

さて、ここまでアウティングとは何か、そしてアウティングにはどのようなケースが考えられるか解説しました。

次に、アウティングをしてはいけない理由について解説します。

LGBT当事者からすると、自分が「ゲイである」、「レズビアンである」、または「トランスジェンダーである」などの自覚的なものはすべて、本人の意思で変えることもできず、また自分で選んだものでもありません。

そして、社会では軽蔑・差別の対象となってしまうことがあるのも事実です。もちろん、今の現代の日本においては、理解ある人が徐々に多くなり、偏見の少ない社会であるとも言えます。

しかしながら、絶対的にゼロではないし、「偏見の少ない世の中になった」と言われる割には、意外と何気ない会話の中で、軽蔑・差別の対象にされます。

もちろん、アウティングが誰が誰に対して、あるいはどのような状況下でなされたものかであるかによって、様々な予後が考えられますが、LGBT当事者からすれば、もしそれが「話のネタ」として扱われていたならば大変具合を悪くします。

一度、他人に暴露されれば、元に戻すことはできません。

また、「カミングアウトの強制」や、仄めかすような行為もアウティングと同類のものです。

具体例:

「Aくん!そろそろ(ゲイだってことを)言っちゃいなよ!」

(Aくんがゲイだと知っておきながら他人がいる状況で)「Aくんってゲイっぽいよな(笑)」

など、冷静に考えれば分かる事ですが、アウティングと同等ですし、LGBT当事者からすれば、「やっぱり誰にも言わずに隠しておくべきなんだ」と悲観したくなる場合もあります。

つまり、アウティングこそ、LGBT当事者が「LGBT当事者であることは隠しておかなければならない」という考えを強く持つきっかけになりますし、最悪なケースでは命を絶つケースも過去にありました。

まとめ

アウティング自体は、相当な悪質なケースというよりも、LGBT当事者の気持ちが考えられなかったとか、知識が無く適切に対応できなかったなど、過失的なものが多く見受けられます。

なので、ぜひこの記事を読んだみなさんは、「アウティングダメ絶対」という知識を入れることができましたから、LGBTに限らず、他の人の大切な情報(国籍、人種とか含めて!)は、本人の許可なく暴露しないようにしましょう。

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